電子・光システム工学実験1

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電子回路や光の実験

電子・光システム工学実験1は、2年生向けの実験講義です。物事において、 理論では分かっていても実際にやってみると結果が違うということはよくあります。 そういった理論と実際との差を明らかにし、 さまざまな条件や数値を決定するために、 実験は不可欠です。4年生から始まる研究活動では実験が欠かせないため、学生実験を 通して実験の考え方や手法を身に付けることが出来ます。


実験の紹介その1 
~オシロスコープを使った回路特性測定実験~

電子回路を構成する基本の電子素子である抵抗(R)、 コイル(L)、コンデンサ(C)を使ったRLC回路という回路の特性を調べます。 オシロスコープとは時間的に変化する電圧を時間波形として表示する装置です。 このオシロスコープを使って、回路に電圧(交流)を加えた時の出力電圧の波形を観測し、 回路の周波数特性を調べます。座学で理論を学んだ理論を実験で確かめることに よって、より深く理解することが出来ます!

回路の周波数特性とは?

回路に入力される信号の周波数によって、 出力される信号の振幅(電圧など)や位相が変化する特性のことです。 例えば、入力信号の低い周波数成分のみを出力する低域通過フィルタ(LPF) や入力信号の高い周波数成分のみを出力する高域通過フィルタ(HPF)などの特性があります。

コンデンサとは?

コンデンサは電気を蓄えたり、放出したりできる電気素子です。 また、コンデンサは直流の電流を流さず、交流のみを流す特性があります。 周波数の高い交流ほど流しやすくなるため、回路に組み込むことで、LPFやHPFのような フィルタ回路を作ることが出来ます。

コイルとは?

コイルはコンデンサと同じように電気を蓄えることが出来ます。 また、コンデンサとは違い直流を流し、周波数の高い交流ほど流しにくい特性があります。コイルは 電流を流すと磁石になり、磁界が発生するため、回路のノイズの原因となることがあります。


実験の紹介その2
 ~電磁気、波動に関する実験~

この実験では電磁誘導の法則を実践しています。電磁誘導の法則とは、 導体の磁束が変動するときに導体に電圧が生じる現象のことを言います。プラスチックの パイプの一部に銅線を巻いてコイルを作ります。コイルにオシロスコープを接続し、パイプの上から磁石を落下させます。 コイル部分を磁石が通過するときに電磁誘導が起きるので、その時の電圧の変化を調べています。