先進エネルギーナノ研究室

高知工科大学古田寛研究室

Learn More Learn Less

カーボンナノチューブの光吸収材料への応用

古田寛研究室ではカーボンナノチューブの研究を行っています。カーボンナノチューブとは日本語に直訳すると「ナノ単位で円筒である炭素」になります。カーボンナノの最小の形は炭素6個で出来た六角形(六員環)です。一般的なカーボンナノチューブはこの六角形がさらに他の六角形と合体し、筒の形となっている状態のことを指します。カーボンナノチューブには光を吸収する性質があり、これにレーザー光を当てると光の吸収により反射が小さくなります(図1)。カーボンナノチューブの優れた光の性質はステルス迷彩のような夢の機能の実現を目指して研究されています。



カーボンナノチューブの応用技術

カーボンナノチューブには前述した光に対する特性の他に、
電気や熱に対する特性も持ちます。
熱的性質には金属よりも素早く熱が伝わるという性質があります

カーボンナノチューブの成長

カーボンナノチューブは植物のように成長させることが可能です。
シリコン基板に植えられたカーボンナノチューブに対して
原料となるガスを供給することで成長します





研究室紹介

古田寛研究室では、ナノテクノロジーに関わる研究をしています。実際にみなさんが目にすることのあるナノ技術は、モルフォ蝶などにみられる構造色をもつフォトニクスナノ材料、ヤモリなどの足にみられる無粘着剤粘着テープ、カタツムリの殻に施されている殻表面ナノ凸凹による高機能清浄表面などがあげられます。

またナノテクノロジーの代表格として、炭素分子のナノ構造について研究しています。シャープペンシルの芯なども炭素の集合体であり、その芯はグラフェンと呼ばれる炭素の薄い膜が重なってできています。そのグラフェンを筒状にすると、みなさんも聞いたことがあるカーボンナノチューブとなります。古田寛研では高品質のグラフェンの合成やカーボンナノチューブを育てる技術、カーボンナノチューブを糸のように使い紡糸に用いることで宇宙エレベータへの応用を目指す研究などを行っています。