橘研究室

回路工学研究室

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アナログ集積回路の研究

現在、デジタル家電や携帯電話といった私たちの身近にある製品の中には必ずと言っていいほど集積回路が入っています。しかし、その集積回路の役割は機器によって千差万別であり、回路の規模や消費電力なども様々です。 回路工学研究室では、大規模集積回路(LSI)、主にアナログ集積回路設計に関する研究をしています。仕様設計から回路設計まですべて一人で行い、メーカーに発注し作られた回路を評価することで、仕様に合った最適な回路の実現を目指しています。



アナログ回路の設計と評価

コンピュータを使ってアナログ回路の設計を行います。設計した回路はシミュレーションソフトを用いて、動作確認を行います。設計した回路がシミュレーション上で正常に動作していればメーカーに設計した回路を発注します。発注したICが届くまで3ヶ月ほどかかるのでその間は、別の回路を設計していきます。メーカーに発注していたICが届くと、シミュレーション通りに動作するか評価を行います。シミュレーションではうまくいっても実物をテストすると正常に動作しないことがあるので、回路の調整が大変です!


アナログBISTの研究

アナログ回路BISTの実用化に向けて、アナログBIST回路の提案の研究も行っています。BIST(Built-in Self-Test)は組み込み自己テストという意味です。LSIにテスト開始信号を入力すると、LSIが自分でテストをしてその結果を私たちに教えてくれるようにする技術のことです。 デジタル回路やメモリのBISTは実用化されていますが、アナログ回路のBISTの実用化にはまだ多くの課題があるので、これからの研究に期待されています!


LSIとは?

LSIとは大規模な集積回路のことです。集積回路(IC)は主にシリコン基板上にトランジスタやコンデンサなどの電子素子を多数連結して1つの回路とし、複雑な処理やデータの保存を可能にしたものを言います。その回路の集積度(基盤に対する電子素子の個数)が高いものをLSIと呼ばれています。

アナログとは?

アナログとは、情報を保存、伝送するとき、電圧の変化など連続的な物理量の変化に対応付けて表現する方式のことを言います。即ち、アナログ回路は連続的に変化する電気信号に関する電子回路と言えますね。例えば時間や速度など常に変化する変化するものを信号としたとき、アナログ回路はその連続したデータを連続した電圧の変化などによって出力します。