2015-04-01
物理量が単位の基準となる値に対して桁違いに大きかったり小さかったりする場合には、接頭語を単位の前につける。 この接頭語は国際規格により1024から10-24までの範囲で表1のように定められている。 また、接頭語をつけることで値の整数部分は3桁以内になる。したがって、100万kWというような表現は(SI単位系としては)おかしな表現である。
物理量を表すときは接頭語のみで使われことはない。日常会話では1 kが1 km,1 kgなどの意味で使用されているが、 このような場合の物理量(単位)は文脈依存であり正確には単位をつけるべきである。また、接頭語が2つ以上重ねて用いられることもない。 この表の範囲で表現できないときは、×10+30とか×10-30のような指数表現を使用する。
接頭語 | 乗数 | 名前 | 読み | 語の意味 |
---|---|---|---|---|
Y | 24 | yotta | ヨタ | 8 |
Z | 21 | zetta | ゼタ | 7 |
E | 18 | exa | エクサ | 6 |
P | 15 | peta | ペタ | 5 |
T | 12 | tera | テラ | 怪物 |
G | 9 | giga | ギガ | 巨人 |
M | 6 | mega | メガ | 大量 |
k | 3 | kilo | キロ | 1000 |
h | 2 | hecto | ヘクト | 100 |
da | 1 | deca | デカ | 10 |
d | -1 | deci | デシ | 10 |
c | -2 | centi | センチ | 100 |
m | -3 | miri | ミリ | 1000 |
μ | -6 | micro | マイクロ | 微小 |
n | -9 | nano | ナノ | 小人 |
p | -12 | pico | ピコ | 先端 |
f | -15 | famto | ファムト | 15 |
a | -18 | atto | アト | 18 |
z | -21 | zepto | セプト | 7 |
y | -24 | yocto | ヨクト | 8 |
ロジック回路やコンピュータの世界では k を 210、M を220、G を 230、 T を 240 などをあらわす接頭語として使用するが、一般の物理量の接頭語としての k、M、G、T とは値が異なるので注意が必要である。 また、103と210を区別するために小文字のkではなく大文字のKを用いることもある。 小文字のiをつけてki、Mi、Gi、Tiなどと表現することで210、220、230、240などを表現することもある。
接頭語 | 乗数 | 名前 | 読み | 10進数での値 |
---|---|---|---|---|
E | 60 | exa | エクサ | 1,152,921,504,606,846,976 |
P | 50 | peta | ペタ | 1,125,899,906,842,624 |
T | 40 | tera | テラ | 1,099,511,627,776 |
G | 30 | giga | ギガ | 1,073,741,824 |
M | 20 | mega | メガ | 1,048,576 |
k | 10 | kilo | キロ | 1024 |